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2025/12/08 15:34
初めに
革軸ペン、硬度表示窓付き革軸芯ケースに続くSchicksalの新たな挑戦。
それが今回の「折りたたみ式ペンケース」です。
Schicksalの新作筆箱は、「巻く」ではなく「折りたたむ」構造を採用した新しいスタイルのペンケースです。
「ロールペンケースはロマンがあるが手間がかかり、普段使いには不便だ」
「構造的なロマン、普段使いできる機能性、そして美しいデザインが両立されたペンケースをつくりたい」
という想いからでした。
その“理想の形”を実現するために、何度も設計を見直し、試作を繰り返しました。
このロマン、機能性、デザインが両立したペンケースは、昔から文房具マニアだった私と、長年経験を積んできた熟練の職人が提案する最高峰のペンケースです。
#1折りたたみ構造へのこだわり

ロールペンケースの開封の際、紐を何回も本体に巻き付けないといけなくて
「めんどくさいな」と感じたことはありませんか?
私が文房具に興味が出始めて、1番最初に購入したペンケースがロールペンケースでした。
しかし、しばらく経つと開閉に時間がかかることにストレスを感じるようになりました。
このような経験もあり、Schicksalは従来のロールペンケースの「巻く」構造ではなく、「折りたたむ構造」を採用しました。
これにより、開閉が非常にスムーズになり、
ペンを取り出すまでの動作が格段に速くなりました。

更に、開いてからさらに両サイドを折りたたむことで
机の上でもスペースを取らずに広げることができます。
#2革紐へのこだわり
このペンケースでは、従来の紐でクルクルと「巻きつける」構造ではなく紐を「差し込む」構造を採用しました!こうすることによって、これまで何周も紐を巻き付ける手間がなくなり、スっと隙間に通すだけで閉じることができます。
また、ペンケースを広げた際は、革紐がペンケースの裏のみで完結しているため、見栄えも◎です。
こちらのペンケースは全て職人による手縫いで制作しております。
なのでもちろん、この革紐も総手縫いです。
なのでもちろん、この革紐も総手縫いです。
この革紐を制作するだけでもかなり時間がかかりますが、Schicksalはここまでこだわっています。
#3ペンホルダーへのこだわり
内部構造は、1本ずつ独立してペンを収納出来る設計です。ペン同士が直接触れ合うことがないように設計しましたので、大切なペンを傷つけません。
またペンホルダー同士の隙間をあけることで、隙間にペンを挟むことができるようになりました。
たくさん収納したい方は最大で6本のペンを収納することができます。

裏側にも1枚革を挟むことで、更に美しいデザインに仕上がりました。
この裏側の革はペンケースを折りたたみやすいように上下の中央を少しカットしております。

#4フラップへのこだわり

よく、適当な長さにされがちなフラップ。
Schicksalではこういった細かいところにも文房具マニアならではこだわりを取り入れております。
このペンケースのフラップは上下で長さを変えて設計しました。

上側のフラップは閉じた時にペンのクリップ同士が干渉しないように長めの寸法となっております。
デザインは左側の小物ポケットと同じ、台形で揃えているので、全体的にまとまって見えます。

フラップを開いた際は、後ろにクルッと巻いていただくと
見た目もすっきりで、取り出しやすくなります。
#5小物ポケットへのこだわり

ロールペンケースはペン以外の物を収納できない…
そんな課題を解決するのがこのポケットです。
小物ポケットはボタン式を採用することにより、ファスナー式に比べて容量がアップしました。
消しゴムや芯ケース、メンテナンスオイルや固定式口金などの小物はもちろん
テープのりやカッターナイフ、カラーペンなどの大きいものも収納することができます。
そして、実はこの小物ポケットの下には、更に定規や付箋を入れるスペースもあります。
私はこのスペースが特に気に入っています!
もちろん、真鍮製のボタンですので永く使うことで経年変化も楽しんでいただけます。
#6クロスステッチへのこだわり

外装にはシックザールを象徴するクロスステッチを配置しました。
Schicksalの革軸ペンや硬度表示窓付き革軸芯ケースと一緒に合わせると、更にお互いを引き立たせます。
手作業でしか生み出せないこのクロスステッチ。
ひと針ひと針の緊張感、そして職人の温かみを感じていただけたら嬉しいです。
#7革へのこだわり

今回採用した革は、ブリーナ。
ヌメ革にオイル仕上げとバフがけを施した革で
しっかりとしたコシ持ちながらも、手に吸い付いてくるような滑らかさがあります。
この革は個人的に経年変化の様子がとても好きです。
使い初めから心地よく、ご愛用いただくと時間とともに色艶が深まり、しっとりとした経年変化を楽しめます。
#8梱包へのこだわり
今回のペンケースは全て床革を使った袋で梱包しております。
こちらの床革はブリーナの床革です。
最初に分厚い革を薄くする作業があるのですが、その際に出来た裏側の革「床革」を使用して制作しております。
この床革は本来捨てられる部分なのですが、せっかくの素材を活かしたいという想いから試行錯誤し、このような梱包が完成しました。
最後までご覧頂き誠にありがとうございました。
